TOEICはいらない?TOEIC不要論について英語コーチが答えたい【第二言語習得の視点から】

TOEICはいらない?TOEIC不要論について英語コーチが思うこと
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こんにちは!KOKO ENGLISH 個人英語コーチのだいちです!

今回はTOEIC不要論について。

「TOEIC?点数高くても話せないから意味ない」
「なんでTOEIC受ける必要あるの?」
「日本人はだから英語を話せないんだ、役に立たないよ」

よくいわれるTOEIC不要論

一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

英語を使う目的は「コミュニケーション」であり「アウトプットができないと意味がない」と考えてしまうのは自然なことなのかもしれません。

ただ、英語を教える立場&大人になってから英語学習と向き合った立場として「TOEIC L&Rはいらない?」という議論に明確な答えを持っています。

今回はわたしなりの考えをお伝えさせてください。

目次

はじめに結論から

はじめに結論から!

わたしはTOEIC「意味ある派」です。

そうなんです、TOEICは非常に有用であると考えています。

なぜそう考えるか。
見落としがちの、第二言語習得に焦点を当てて、理由を解説していきます。

TOEICが意味あると思う理由

TOEICが意味あると考える理由は、TOEICはインプットを図るテストとして優秀だからです。

「インプットだけでは話せるようにならないよね?」

それはそうなのですが、第二言語習得研究において「アウトプットのためには大量のインプットが必要」とされているのです。

日本語でも今までの経験や知識といった大量のインプットの中から、ごく一部の知識を用いて会話や文章でのコミュニケーションをしていますよね。

知らないジャンルは話せないし、知らない方言の言葉は意味が理解できなかったりする。

英語においても同じで、会話や文章を組み立てるには、素材を大量に脳内にストックしている必要があり、理解できる知識(受容知識)が少ない場合には、産出知識・アウトプット量も少ないことを意味するのです。

TOEICテストは問題量やリーディング・リスニングのレベル感から、そのような「素材のストック量=インプット量」を測る上で優秀だと感じるのです。

指導している中でも理解やアウトプットのレベルから「このくらいの点数感だな」という予測は大抵当たります。

TOEICで高得点を取るということは、豊富なインプット量であること、大量の語彙と複雑な構造を理解できる能力がある、という一種の証明になるかなと。

だからこそTOEICは意味があると思うのです。

なぜ高得点でも話せない人がいるのか

TOEIC不要論を唱える人の話のひとつに「TOEICの点が高くても話せない人がいる」という主張があります。

話せる・話せないについて点数が高い場合と、低い場合で考えてみます。
何をもって話せるかという基準は少し曖昧のため「流暢に」という言葉を追加しました。

・TOEICの点数:高
流暢に話せる人→いる
流暢に話せない人→いる

・TOEICの点数:低
流暢に話せる人→いない
流暢に話せない人→いる

確かに点数が高くても話せない人はいます。
ただ、ポイントは「TOEICの点数が高い≒インプット量が多い」と考えてみてほしいのです。

「TOEIC高得点なのに話せない人」は使いこなすアウトプットトレーニングが不足している状態。

既に大量のインプットが蓄積されてる状態のため、実はトレーニングすればすぐに問題ないレベルでコミュニケーションが取れるようになります。

TOEIC高得点で話せない人はポテンシャルしかないよ!ということです。

逆にTOEICの点がいわゆる低めで「流暢に」話せるパターンは正直見たことがないのが実情。

「いや、会話できてる人いるよ!」
という意見もありますが、なんとなく出来ている状態が多い気がしており「流暢に」は中々難しいかなと(もちろん話せるの定義が曖昧なので、流暢にという点で)。
これは次の項目に書いた化石化問題に繋がってきます。

TOEICの受験でインプットが足りているか、不足していることが分かるため、そのポテンシャルを測る上ではやはり良いツールだなとTOEICを評価しています。

インプット不足が招く「化石化」問題

TOEICを軽視して起こることとして
「アウトプット至上主義」になってしまうこと。

話せるからいいじゃん!という意見には、インプットを続けていればもちろんok!という立場になります。

心配しているのはインプット不足の状態のままアウトプットを続けることで起こる「化石化(fossilization)」です。

化石化(fossilization)とは?

間違った文法や不自然な表現が、学習者の頭の中で「正しいもの」として固着してしまい、後から修正するのが極めて困難になる現象です。言葉の通りまさに化石化。

インプット量が少ないままアウトプットだけを繰り返すと、表現の幅が狭い、発音や文法ミスが多い「拙い英語」が自分の正しい英語として固定化されてしまいます。

例えば、日本語で考えると「こんにちは」が正しい表記ですが「こんにち”わ”」が正しいと思っている方は少なくありません。これも化石化の一種です。

高いレベルの英語を目指す際、この化石化した誤りを修正するのは非常に大変な作業。
明示的に「これが間違っている、だから直そう!」と意識し続けることで、ようやく無意識レベルで正しいものを使えるようになります。

インプット量が多いと、この間違いにも気づきやすくなり、修正が速く効くのですが、アウトプット学習のみになると化石化が起こりやすい。

TOEICの勉強を通して、一定の質のインプットを大量に蓄積できる点は、効率的な土台作りには良いものなのです。

まとめ: TOEICは「成長ポテンシャル証明書」

ということでTOEIC不要論に対して「意味ある派」の意見を述べていきました。

まとめると
・インプットを測る試験として優秀である
・インプットなしではアウトプットはあり得ない
・TOEICの点が高くて今は話せなくとも、すぐに話せるようになるポテンシャルが高い

というものです。
意味ない派の方の意見も歓迎なので気軽にコメントくれたら嬉しいです。

どのような形であれ英語上達のためにはインプットが大切だよ!ということが伝えたかったです。
(因みに英語上達には「i + 1」のインプットが大切。現在の英語レベルを「i」として、それより少しだけ難しいレベル「+1」のインプット。難しすぎても簡単すぎても効果が薄い)

以上、ここまで読んでくれてありがとう!

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