こんにちは!ココイングリッシュ英語講師のだいちです。
「英検1級を目指したい!」という方の大きな壁のひとつとなるのが語彙力です。
語彙問題(空所補充問題)で語彙力が求められることはもちろん、4技能(リスニング、リーディング、ライティング、スピーキング)すべてのパートにおいて語彙力が土台、基礎になってきます。
語彙の強化は合格のためにも避けては通れない重要なステップ。
今回は英検1級の語彙力をどうやって効率よく伸ばしていくか、そしてどの参考書・単語帳を使うべきかを解説していきます!
英検1級リーディングパートの語彙問題数は…?

まず初めに英検本試験において語彙問題がどれだけでるか、は知っておきたい情報です。
英検のリーディングパートは41問で構成されており、そのうちの25問が語彙問題です。
(追記:2024年度よりリーディングパートは計35問、語彙問題は22問に変更されました!)
語彙問題の割合はかなり大きく、語彙力の強化は1級取得の合否を決めるカギとなってきます。
また、語彙問題以外においても高い語彙力が求められるため、単語が分からないことでリスニングが聞けない・リーディングの文章が読めない、ことに繋がります。
合格のためには、意味を瞬時にイメージできる確かな語彙力をつけていきましょう。
単語を覚える際の心構え

単語は忘れて当たり前
人は忘れる生き物です。年齢により記憶力の差は多少あれど、使わない記憶は次第に薄れていってしまいます。
忘れること自体は当たり前と受け入れ、忘れること自体に罪悪感を覚えずに学習を進めましょう。
では、覚えるためにはどうするか。
忘れることは当たり前ですが「忘れても→また思い出す」を繰り返すことで「忘れる速度を遅くする」ことが出来ます(詳しくはエビングハウスの忘却曲線を調べてみてください)。
「覚えなきゃいけない…!」と焦るよりも、「忘れてもいいから何度も意味を思い出し、忘れる速度を遅くしよう!」という心持ちで取り組んでいきましょう。
9割越えを安定させる語彙問題対策とは…

「単語帳」と「語彙問題集」をやり込む
英検1級の語彙問題で9割越えを安定させるためには、「単語帳」「語彙問題集」の2つをやり込む必要があります。
「リーディングを沢山行い語彙を増やせばいいじゃん」という方もいますが、リーディングだけでは英検1級レベルの語彙触れる機会が中々増やせず、十分に賄えません。
そのため「単語帳」と「語彙問題集」を集中して取り組み、まとめて覚えた方が効率が良いと考えます。
小説やニュース・問題集、等のリーディング対策は「単語帳&語彙問題集」と並行することで相乗効果により語彙の定着率も上がるでしょう。

どの単語帳・問題集を選ぶ?

さて、英検1級の単語帳、語彙問題集をやり込むにあたり、どの本を選ぶべきでしょうか?
わたしがおすすめする参考書はこちらです。
英検1級取得へ!ボキャビルおすすめ本はこちら!
→①・②まではテストまでに必ず終わらせておきたい2冊です。
→③・④については試験本番までに終わらせておくと余裕が生まれます。
①~④まで全てやり切ることが出来れば語彙問題で9割を下回ることはなくなるでしょう。
それぞれ下記で解説していきます!
① 英検1級 でる順パス単 5訂版
英検1級単語帳のド定番。
これを終えていないと、語彙問題どころか、通常のリーディングパートも歯が立たないでしょう。
1日50~100語を基準に進めていき、定着率をあげるためにも最低10周は回しましょう。本番までに10周以上回せれば単語のイメージが瞬時に思いつくレベルになるはずです。
② 出る順で最短合格! 英検®1級 語彙問題完全制覇
本の構成も見やすく、問題数も豊富な語彙問題集です。
英検本試験の語彙問題が25問22問ですが、慣れるためにも1日に最低25-30問は解きましょう。出来ればコンスタントに50~100問を解くことがおすすめです。
良くある質問で「選択肢以外のボキャブラリーも全て覚えた方が良いですか?」という質問があります。
これは「余裕があればして欲しいが、優先的に答えの選択肢をまずは覚えて」と伝えています。
これは選択肢のボキャブラリーまで全て覚えようとすると、新規語が多すぎ負荷が高すぎるため効率が悪くなります。
まずは正答の単語を覚えることを優先してください。5-10周しているうちに①で挙げた単語帳の効果と合わせ、回答自体の速度も大幅に上がっていくでしょう。
正答の語彙のイメージが全てスムーズに浮かぶ状態が出来たら、誤答も含めた4つの選択肢すべての意味を確認していってみてください。
続いて③と④について
③ 英検1級でる順パス単(4訂版)
①に紹介したパス単の旧版、4訂版です(先ほど挙げたのは5訂版)。
新しい5訂版と比べると、800~900語程度の語彙の入れ替えがあったそう。
私自身どちらも所持していますが、新しい5訂版に掲載されていない単語はやはり多いです。
最近の傾向を反映して単語が入れ替わったそうですが、現在の本試験でも5訂版に載っていないのに、4訂版には載っている単語が正解になっていることも少なくないのですね。
①の単語帳をやり切った後には、単語の穴を埋めるためにも5訂版と合わせ、旧版の4訂版までやり切ることがおすすめです。
④ 英検1級語彙・イディオム問題500
②の語彙問題集をやり込んだ後に取り組みたい一冊。語彙問題集です。
学習の質の向上には、一定の量の確保が必要です。問題数を確保して解く数が多くなるほど、正しい回答を選ぶ速度も上がるでしょう。
テスト期間までに余裕があれば、②をやり終えた後にトライしてみましょう。同じく定着のために最低5周は回します。
①~④まで終えれば…
①~④まで各10周以上行うことができれば語彙問題で9割の点数を下回ることはほぼないでしょう。
語彙問題満点も手の届く範囲になるかも…?
さらに抜けを埋めるためには、過去問やニュース、小説等に触れ、知らない語彙が出るたびに穴を埋めていってください。
ポイント:自分の単語帳をつくる
上記の学習を進めていても英検1級だと知らない語に出会うことも多々あります。学習を進めていても知らない単語に幾度となく出会うことでしょう。その際に重要なことが「自分の単語帳」を作る、ということ。ノートでも、携帯のメモでも、いつでも見返せる状態を作り、単語帳でカバーしきれない部分を埋めていくことが大切です。
定期的に過去問を解こう

過去問を解く、という行為は現在の自分の位置を知るためにも非常に大切。
実は英検の公式サイトでは過去問が3回分無料公開されています。
嬉しいですね!
英検公式サイト過去問:https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/grade_1/solutions.html
「英検1級を取る!」と決意してからは、1か月に1回以上は解いてみてください。
テスト全体を通した時間感覚や現在のレベル感が確認できるでしょう。
語彙の抜けも埋めることができます。
Keep it up!
おわりに

「英検1級の壁を越えたい」というスタート地点に立った方。
素晴らしい決意です。
このスタート地点に立つこと自体が大変大きな決意です。
英検1級は何となくで受かる甘い試験ではありません。
道のりは長くなるかもしれませんが、日々の積み重ねで着実にゴールに近づきます。
Repetition is the mother of learning.です。
Rome wasn’t built in a day.です。
高い壁ではありますが、必ず乗り越えられますよ。
今回の記事が少しでも語彙問題攻略の参考になれば幸いです。
以上、頑張っていきましょう!Wish you all the best!!
