こんにちは!ココイングリッシュのだいちです。
今回はローファイ・ヒップホップのレジェンド・ビートメーカーであるNujabes(ヌジャベス)と、詩的なリリックを書くラッパーShing02(シンゴツー)、彼らの作品であり名盤である”Luv(sic)”について。
私自身、この作品は出合ってから幾度となく「くらった」アルバムで、Shing02氏のライブにも参戦経験があるほど愛聴しています。
Luv(sic)はPart1から6までで構成されている6部作(Hexalogy)となっており、知らない方はぜひYoutubeを載せているので聞いてみてくださいね。本当におすすめです。
さて、今回は下記のような疑問について英語講師の視点からお伝えしていきます。
・Luv(sic) ってどういう意味?
・(sic)って英語でどういう時に使うの?
・(sic)の実際の使い方/使われ方は?
Luv(sic)とはどういう意味?
それではLuv(sic)の意味を見ていきましょう。
Luv (sic)の意味
各単語の意味
- luv = “Love” のくだけた綴り、ラフな言い方
- (sic) = ラテン語で「原文まま/そのまま」という意味。ラテン語のsic erat scriptumの略。
- lovesick = 恋の病、恋煩い
上記のように(sic)とsickをかけており、「愛(原文のまま)」という意味と「恋の病」の意味が掛け合わせています。
リリックを書いたShing02本人がインタビューにて下記のようにも答えています。
英語で『sick as a dog』(=すごく体調が悪い)っていう言い回しがあるんですけど、そこに『lovesick』(=恋の病)をかけて、『僕は犬みたいに恋の病を患っている』っていうところからイメージを膨らませていきました。けど、『lovesick』をそのままタイトルにはせずに、『love』をわざと『luv』にして、そこに新聞とか雑誌の記事で使われている、『原文ママ』という意味の『(sic)』を足して。スペルを変えることによって、『ひねくれた形の愛だけども、そのままストレートに理解してほしい』っていう意味を込めています
インタビューの通りluv(sic)のパート1冒頭では”Lovesick like a dog with canine sensitivity” (犬みたいに繊細な感覚の恋煩い)という歌詞から始まります。
英語引用で見かける(sic)の例を見てみよう

(sic)について、英文の中でどのように使われるか見ていきましょう。
改めて(sic)は「原文ママ/原文そのまま」という意味でした。
引用文の中にあるスペルミスや文法の誤りをそのまま載せたいときに使うわけです。
例文を見ていきましょう。
(sic)の使い方例文
・The invitation was addressed to “Diachi Kikuzawa (sic).”
→“Diachi Kikuzawa”という綴りは間違ってますが原文のまま載せてます、という使い方。わたしの名前はDaichiですが、何度も名前が違う経験があります笑。
・In the report, the student wrote, “He go to school every day (sic).
→ 「He go」は文法的に誤り(正しくは “goes”)ですが、原文ママですよ!という使い方。
・The email said, “Our profits have increased by 12000% (sic) this quarter.”
→ 実際には誤記か誇張の可能性がありますが、「私はそのまま引用してますよ」という使い方。
このような形で「これ、私が間違えたんじゃないですよ!元の文章がこうなってたんです」という使い方が出来ます。
ニュース記事やインタビュー記事の引用で度々見かけますのでぜひ(sic)を覚えておきましょう。
スリップノット/Slipknotというバンドがいるのですが、彼らの有名曲に(sic)という曲があります。こちらも(sic)「原文のまま」という意味に加え、sick「病的な、うんざりした」の意味を掛け合わせていますよ。ヘヴィな曲に仕上がっています。Check it out!
Luv (sic)の和訳を探しているならここ

Luv(sic) の和訳を探している方もいるでしょうか?
私自身Luv(sic)の和訳をしようかな?とも思ったのですが、実はShing02さん本人のサイトにて全ての曲の歌詞(リリック)が英語&日本語で掲載されています。
ですので、和訳を探している方はぜひぜひ下記をチェックしてみてください。
OMAとShng02のコラボが最高すぎる件
OMAというイギリスマンチェスターを拠点とした4人組バンドがいます。
彼らがNujabesの曲をカバーすることがあり、OMA×Shing02という最高の組み合わせで去年来日していました。
わたしも動画の回ではないのですがOMA×Shing02のライブに参戦。
最高すぎてずっっっと興奮しっぱなしでした。
身体が動くよりも、動かされている、動かざるを得ない、そんなライブです。
脳内で幸せホルモン的な物質が出っぱなしでした。幸せでした。
ぜひ動画みてみてください。感無量。
終わりに
ということで今回はNujabes×Shingo2の名盤 “Luv(sic)”の意味についてみていきました。
ぜひ(sic)の意味も覚えて帰ってくださいね。
最後に、Luv(sic)は友人が勧めてくれた曲で、初めてその場で聞いた最初の1回は「へーこんな感じの曲かぁ」と思って聞いていました。
ただ、改めて夜ひとりで聞いた際に「!!!!?????何だこれは!!!???」と衝撃が走ったわけです。電撃です。稲妻です。
曲を聞いている時の幸福感が群を抜いていました(特にPart1,2、そして6の完結感)。
以来愛聴していますが、曲を聞く度に、聞くというよりも包まれているような感覚になる素晴らしいアルバムだと感じます。
すごいや。
HiphopではF-word等、汚い言葉が使われているものが多いですが、Luv(sic)では全く使われていないことも良いなと思う理由の1つです。
私自身、今後ともおすすめアルバムとして布教していきたいと思います。
知らない方は聞いてみて、好きな方は一緒に広めていきましょう。
では良い1日を。Have a good day!