こんにちは!英語講師のだいちです。
皆さんはアメリカ英語とイギリス英語の違いと聞いてどんなことを思い浮かべるでしょうか?
「なんとなく音が違うような…」
「うーん、思いつかないなぁ」
「使われている単語も違うよね!」
そうですね。使われている単語が違うこともさることながら、発音も大きく違います。
今回はwaterという単語を取り上げていきますが、実はこのwater、1語だけで特徴が3つも見れる単語なのです。
ということで、アメリカ英語とイギリス英語にどのような違いがあるかみていきましょう。
waterの発音の違いを聞いてみよう
まずはじめにwaterの音の違いを聞いていきましょう。
アメリカ英語とイギリス英語で受ける印象が違うはずです。
アメリカ英語のwater
/ˈwɑː.t̬ɚ/ /wah der/
イギリス英語のwater
/ˈwɔː.tə/ /wo tuh/
特徴① 母音の音が違う
アメリカ英語とイギリス英語の違いとして「母音の音が違う」ことが挙げられます。
waterの母音の違い
アメリカ英語では/ah/の音
wah wah wah /wah der/
イギリス英語では/o/の音
wo wo wo /wo tuh/
米/ah/と英/o/の単語
これらの単語もアメリカ英語では/ah/、イギリス英語では/o/の音で発音します。
always/office/often/want/walk/talk/possible/process/proper/problem/hot/not/pot/lot/got/body/follow/stop/shop/job/hospital/octopus/common/doctor/thought/taught/brought/caught/box/daughter/clock/top/wash/God/bomb/comic/holiday/college/borrow/saw/law/small/rocket/
単語はまだまだ沢山あります。母音の音を統一するだけでも、米・英どっちつかずの発音から脱却できますよ!
もちろん、/ah/と/o/の母音の違いだけでなく、米・英の違いは他の/ae/の母音等にも生じます。
まずはwaterの/ah/、/o/の音を覚えてしまいましょう。
特徴② 語尾Rの音が違う
アメリカ英語で語尾/r/が入る音(/ar,or,er/等)はイギリス英語では/r/が入らずに発音されます。
waterを見ていくと、アメリカ英語で使われている/ɚ(er)/の音はイギリス英語では/ə(uh)/になります。
米:water /wah der/ (/ˈwɑː.t̬ɚ/)
英:water /wo tuh/ (/ˈwɔː.tə/)
アメリカ英語では/r/を入れて発音
Hurt /hert/、Teacher /tee cher/、better /be der/、Color /kuh ler/、Start /start/
Or /or/、Art /art/
イギリス英語では/r/を入れずに発音
Hurt /huhht/、Teacher /tee cuh/、better /be tuh/、Color /kuh luh/、Start /staht/
Or /oh/、Art /aht/
read, rare, road等、語頭の/r/には米・英どちらも/r/の音が入るものの、音のニュアンスが違います。
特徴③ 子音へのアプローチが違う
イギリス英語では全体的にアメリカ英語よりも子音が強くでる傾向があります。
そのため、/t/の音もしっかり発音します。
対してアメリカ英語では/t/はフラップTといって、有声音に挟まれた/t/の音を弱い/d/の音に変えて発音します。
米:water /wah der/ (/ˈwɑː.t̬ɚ/)
英:water /wo tuh/ (/ˈwɔː.tə/)
イギリス英語の中でも地方によって、/wo uh/と/t/の音を落として発音するパターンもあります
おわりに
waterというひとつの単語で3つの特徴を学べる。お得な感じがしませんか?
①母音/ah/と/o/の音の違い、②Rの音のあり・なし、③子音へのアプローチの違い
これらの特徴を覚えると、他の単語の違いにも耳がいくことでしょう。
アメリカ英語とイギリス英語の違いはまだまだありますが、まずはこの3つを抑えてみてください。